▼肥満症/肥満とは?

 簡単に、肥満と言いますが、何を基準に肥満と言うのか?
 皆さんも、ある程度は知っていると思いますが、医学的な面から言う肥満について話をします。

 その前に、皆さんは「太った」と言う場合、何を基準にしてますか?
  体重が増えた時。
  鏡に映る自分の体型が変わった時。
  洋服がきつくなった時。
 等など、色々とありますが、肥満と言う怖い部分を持つのは、体脂肪率が増えることです。

 人の身体と言うのは、以下の数値で成り立ってます。
  水分 50〜60%
  固定成分(たんぱく質・ミネラル・炭水化物) 20〜30%
  脂肪 15〜25%

 で、このうちの脂肪が増加してしまうと、脂肪の身体に閉める割合=体脂肪率が高くなります
 もちろん、体重も増加します。 体脂肪率の指標としては、以下の通りです(成人の場合)

 標準体脂肪率=男性15% 女性25%
 肥満体脂肪率=男性20% 女性30%以上


 つまり
肥満とは.....体内の脂肪組織が過剰に増加した状態を言います。

  (注)浮腫みや腹水による水分の貯蓄 や 筋肉組織の増加 は『過体重』と言います。

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 >>肥満の種類

 
■単純性肥満
   簡単に食べ物が入る為に、摂取エネルギーが増加し、機械化によって
   肉体労働減少や交通機関の発達で、消費エネルギーが減少し、
   過剰エネルギーが体脂肪を貯蓄。いわゆる
食べ過ぎや運動不足が原因
   肥満の90%を占めています。

 
■症候性肥満
   病気など、他に原因があるためにおこる。その為、基礎疾患が良くなれば治ります。
    ※視床下部障害や内分泌性疾患=内分泌性肥満/遺伝性肥満/視床下部性肥満/薬物性肥満


 >>肥満の原因

 
▼インスリンの分泌過剰
   膵臓からのインスリン分泌の増加で、脂肪蓄積が強まり肥満がおこります。

 
▼脂肪細胞増殖および肥大
   小児期の栄養過多により、細胞数が増大。

 
▼ストレス
   ストレスによって、脳内の視床下部にある摂食中枢を刺激され過食に。

 
▼誤った摂食パターン
   ドカ食いやまとめ食い、夜食症候群などの生活パターンの逆転で、自律神経(副交感神経)の乱れが起こり
   肥満を招きます。

 
▼運動不足
   1:インスリンの血糖下降作用は減少するが、脂肪合成作用は弱まらない為、脂肪蓄積に傾いた
     代謝状態を作ります。
   2:筋肉量減少により、基礎代謝が低下し、過剰エネルギー状態を作ります。
   3:肝臓や脂肪細胞で、脂肪合成を助ける酵素が活発になります。

 
▼褐色脂肪細胞の機能低下
   脂肪細胞には、
熱産生に働く褐色細胞脂肪蓄積に働く白色細胞があります。
   褐色細胞の働きが阻害されると、過剰エネルギーを生じやすくなり肥満へ。
   加齢とともに、褐色細胞は減少する為、脂肪がつきやすくなります。

 
▼加齢
   年齢とともに、基礎代謝が低下する為、消費エネルギーが減少。
    ※閉経を迎えると、ホルモンの分泌がアンバランスになり、自律神経に乱れが起こり、
      交感神経の働きが悪くなるため、消費エネルギーが減少しやすくなります。