▼管理人@ユキ/摂食障害

 摂食障害と言う言葉は、最近では、良く耳にすると思います。
 健康管理士一般指導員 の資格を取る為には、色んな分野を勉強するのですが
 その中で精神科の分野もテキスト1冊分あります。
 そして、そのテキストの中にも、摂食障害と言う文字が出てきます。

 摂食障害とは、いわゆる拒食症と過食症のことですが
 相反するように聞こえるこの2つは、表裏一体です。
 ●拒食症=神経性食欲不振症(anorexia nervosa)
 ●過食症=神経性過食症(bulimia nervosa)

 発症のきっかけは、思春期のダイエットなどが関与しますが、
 その根底には、親子関係や人間関係などの愛情滑落などが言われています。

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 私の場合は、大学生の頃、いわゆるバブルの頃で、女子大生のバイトと言えば、
 イベントコンパニオンやモデルがステータスだった頃でした。
 ご多分に漏れず、私も大学生時代に、事務所に所属して、イベコンやモデルの仕事を始めました。
 そして、TVのリポーターやアシスタント、企業VPや広告モデルなどをやってきました。
 しかし、これらの仕事と言うのは、オーディションがつきもの。
 当時は、163センチ/48キロ位でしたが、上は7号サイズでも、下は9号サイズで
 「下半身を痩せろ!痩せろ!」と、事務所のマネージャーから、良く言われたものでした。
 また、TVに写ると、実際よりも太って写ることからも、もっと痩せなさい命令が良く出たものです。
 そう言われる度に、またオーディション前になると、食べないダイエットや無理なダイエットを繰り返す生活。
 色んなダイエットをしました。 でも、この無理なダイエットが、徐々に痩せにくい身体を作っていくきっかけと
 なってしまっていたのです。 それだけではなくて、拒食症と言う状態を引き起こす事になるのです。

 私の拒食症への道は・・・
 普段は、水着の仕事を受けなかった私が、ある大手企業がスポンサーとなる、
 レーシングチームのキャンギャルを募集すると言う事で、そのオーディション参加命令が出ました。
 オーディションまで2週間位あったと思いますが、当時の48キロから、45キロ迄痩せるという事を目標に
 スタートさせたダイエット。 当初は、りんごダイエットのような単品ダイエットでスタートしました。
 これは、案外すんなりといきましたが、その時点で、まだ痩せられる!と思って、ダイエットを続けました。
 その結果、痩せるという事に魅せられて、2週間で5キロ以上のダイエットに成功しました。
 でも、自分では、まだまだ満足がいかなくて、水以外は全く食べないダイエットを続行。
 そして、とうとう体重が40キロを切るような所まで行ってしまいました。
 こういう事を、何度か繰り返しました。
 そして、体重が戻っていく事が怖くて、食べ物を口に出来ずにいました。

 次は、食べるようにはなりましたが、食べた物を排除しようとするようになりました。
 嘔吐が出来ないので、下剤を使うようになりました。
 始めの頃は、市販の下剤薬は、規定の量で良かったのが、日に日に増えていくようになりました。
 食べては下剤で出す。そういう繰り返しをしては、体重をキープしていました。
 過食症ですね。 
 半端じゃない量を食べるようになりました。 そのきっかけは、結婚を期に、仕事を辞めた事でした。
 それまでも、多少、過食気味と言う状態はありましたが、いわゆる過食症と言うような状態になったのは、
 仕事を辞め、結婚をしてからです。 結婚当初から、色んな問題があったり、仕事を辞めた事、
 全く違う環境に入った事など、沢山の環境の変化へのストレスが、過食と言う行動になり
 みるみるうちに体重が増加。そして、下剤で戻す。 そんな生活をしていたのですが、徐々に下剤の量が増え
 それでも元の体重まで戻らなくなっていきます。 それが更なるストレスになり、過食で紛らわす。


 さて。
 皆さんは、過食とはどの程度のことだと思いますか?
 良く「私、過食でさ〜」と言う女性が居ますが、本当の過食症の状態は、そんな簡単なものではありません。
 まずは、経済的な圧迫があります。 私の場合、家に食べ物を置かないようにするんですが、過食症になると
 まるで自分の意識がなくなったかのように、雨でも嵐でも、食べ物を買いに出かけます。
 近くのコンビニ駆け込み、お弁当やおにぎり、パンやお菓子、目につくモノを3〜4000円分は買います。
 コンビニでこの金額を買うのは、かなりですよね(^^; それを持ち帰り、食べ始める。次から次へと口に運ぶ。
一回の買い物量


←画像は、一度に買った食べ物。
 まだまだこれは可愛い量です。




 食べている時には、自分の意識はありません。と言うか、食べている時は、何も考えずに済むのです。
 食べ物が無くなった頃に、やっと我に返る。 で、食べたことを後悔して、太ってしまう!と慌てて下剤を飲む。
 この頃の下剤の量は、1回20〜30錠を1日3回。これくらいは飲んでました。
 でも、下剤を飲んでしまった後に思うのは、いつも後悔ばかり。
 自分で、何て行動をしたんだろう?と言う後悔が押し寄せるのですが、もう遅いんです・・・。
 それでも、食べた物は、体内から排除したい。 そういう葛藤がある訳です。
 これが拒食症と過食症が表裏一体と言う部分で、過食症の人が、決して太っているとは限らないのです。

 私の場合は、一時期ですが婦人科系のホルモン薬や、↑ココに書いてきた、長年の無理なダイエットで、
 痩せにくい身体になっていました。 下剤を使っても、殆ど体重は減らないし、逆にリバウンドだけが
 大きくなっていくばかり。 それが、余計に焦らせるようになります。

 過食が酷くなって、特に太り始めた頃からは、外に出る事が嫌になってきました。
 仕事をしていた頃の、モデル友達や仕事関係の人と会うなんて事は、全く出来なくなっていました。
 こんな姿を見せたくない!って思う自分が居て、プライドの高い私は、太った自分を許せませんでした。
 そして、徐々に外に出ることがなくなり、悪循環。

 太る=自己管理が出来ない と思われるかもしれませんが、拒食症、過食症の人は、
 自分の意思が働かなくなってるので、摂食障害と言うのです(^^;
 摂食障害について、色んなサイトがありますので、詳しく知りたい方は、そういったサイトを見てくださいね。
 ココでは、摂食障害と言う病気がある事を知って頂くのと、この摂食障害を克服するには、
 発症してからの年月の倍はかかると言われながらも、ユキは今、克服に向けて頑張っているという事を
 判って頂きたいので、以下略です(笑)


 さいごに。
 摂食障害の根底にある愛情の滑落の部分ですが・・・ 
 私自身は、一人っ子ながら、割と厳しい家庭に育ちました。 一家・一族が、医師や教師・教授家系で、
 厳しいながらも、私はファザコンがあり、父親とは一家の大黒柱で、頼りになる人だと言う風に思ってきました。
 母に対しても、父をたてて、とても出来た妻であり、母であったと思ってます。
 そして、両親から愛情を一身に受けたと、自分でも思っています。

 ただ、私が幼稚園の頃、そして小学3年の時に、母は2度のガンをやっていて、入院生活をしています。
 私が幼稚園の頃のガンは、余命宣告も受けていて、母が手術の日、私に遺書を書いていた位でした。
 そんな母が、父や私の為に、苦しい抗がん剤治療等を乗り越え、必死に生きてくれたことを
 今もとても感謝しています。 余命数ヶ月が、20数年生きてくれたのですから。
 でも、物理的に、一番愛情が欲しい時期に、傍に居てギュッと抱きしめてくれる母が居なかったのは事実。
 それは仕方ないことだとはわかっていたからこそ、寂しいという言葉を言う事は出来ませんでした。
 もしも、この何処にもぶつけられなかった寂しさが、愛情の滑落と言われたら、言い返せないんですが
 私は、それ以上の愛情を、両親から貰ったと思ってますし、これが原因だなんて思いたくないです…。